第5回中央式太極道総合演武会③ 個人の部

②からの続きです。

その①前置き
その②団体演武
実行委員会:統括からのコメント①
実行委員会:撮影・記録からのコメント②

 

第2部は個人演武です。

※それぞれのタイトルはプログラムからの抜粋そのままです。

●至純の乾:【形意五行拳 模範型】
「基本を極めれば奥義に至る」との言葉通り、形意五行拳。その型をあますところなく楷書から草書まで流すことなく着実丁寧に模範を示す。それが模範型です。

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太極拳 こ 形

〇嘉悦の兌:【龍形八卦連環掌】
映画「グランド・マスター」で世に広まった八卦掌。めったに見られない樋口師範の八卦連環掌。重心の落ち着きが風格を醸し出します。孟子の言葉『直にして倨らず、曲にして屈せず』の武術的表現です。

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太極拳 こ 八卦

●栄耀の離:【純陽剣 蚩尤の巫舞(しゆうのふぶ)】
当会の型の中でもトップクラスに位置付けられているのが純陽剣。純陽剣の型を披露する前に、特別な衣装に合わせて軽いアクション(武術考証:浅野による)を行いました。

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演者:小林まり 企画・演出・武術考証:浅野博一 アシスタント:橋本拓也 撮影:瀧谷寛治

BGM1:「ALICE MADNESS RETURNS」より(曲名失念)
BGM2:雅楽

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演武コンセプト:「キングダム」原泰久@集英社(ヤングジャンプ連載中)。 同作品より「羌瘣(キョウカイ)」に扮しての演武。 古代中国・戦国時代末期の秦国武将。

〇鳴動の震:【二十四枴(短棒術)】
剣術や棒術を組み込んだ護身的総合武器術が二十四枴。4段からなるシンプルな武器術です。枴(かい)とは鉤状になった杖のことで、本来的にはステッキや杖、傘で行います。

太極拳 こ 二十四

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●薫風の巽:【太極剣】
純陽剣に並ぶ秘奥剣。李老師の太極剣は非公開。おおよその型の順番と流れは覚えましたが、全体的に習得度合いは3割ほど。

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〇瞑想の坎:【形意 十二形拳】
形意五行拳の上に位置する動物形象の型。それに瀧谷師範の経験や考察などを織り交ぜたオリジナルに近い十二形となっています。十二形はアレンジや自分の好みを反映させやすく、素材的ですね。

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太極拳 こ 十二

●不動の艮:【龍形八卦游身掌】
当流儀の演武会では李老師のみ演武。武と舞は表裏一体・紙一重であることを再認識させられます。

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〇地母の坤:【太極拳模範型 組演武】
型の実践模範。仕手:小林講師  受け:浅野師範

IMG_4123a こ くみ
約束組み手とはいえ、きちんと技の道理が通っていないと技がかかりません。仕手も程よい緊張感で集中しますし、受けもしっかり受けないと怪我をするのでどちらも大変です。

 

IMG_4122a こ くみ※「攬雀尾」における「採」からの崩しと投げ

 

このような組み演武や対練は一般的なスパーリング的な攻防の応酬が目的ではありません。求められるのは「勝つ」ための工夫ではなく、技の理合を試し、学ぶことを主眼とします。「勝とう、負けまい」「上手くいった、失敗した」といった意識に依ってしまうとまともな技から離れ、変形した、癖のついた技になってしまいます。そうではなく「型」に含まれる技の理合を真正面から捉えて、自分の技を試し、無上の仕上げに至ることが求められます。

 

太極拳 こ 集合

李老師をはじめ総勢8名によって行われた個人演武。終了後は演武者全員で舞台に立ち、観客の皆さんにに改めての挨拶と御礼を申し上げました。

演武終了後は李老師より総評をいただきました。

IMG_4066a 総評

 

IMG_4068a 総評
太極拳は「武術」(=武技、健康、芸術にいたるまで総合的なマーシャルアーツ)であること。
継続することが力になること。
心身がツライときほど太極拳(鍛錬)をすることetc。

・・・といったお言葉で締めくくられました。

 

IMG_4070a 閉会

そして閉会の言葉として樋口師範にまとめていただき、無事に終了の運びとなりました。

 

今回は長々と書いてしまいましたが、最後までご覧いただきましてありがとうございます。

また次回の演武会でお会いしましょう。

 

 

 

 

 

・・・・・・・終了後。

IMG_4077a おわり後片付けを終えて、一息。時間に余裕があったのでしばし談笑。

 

 

 

 

 

 

大会を終えて楽しみになのは打ち上げです。この日は皆さん、少々お酒の量も多かったかもしれませんね。
大会の話、太極拳の話も盛り上がりましたがそれも最初くらいなもので、後はもう・・・(笑)。

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『自ら伐(ほ)めず、故に功有り。自ら矜(ほこ)らず、故に長(ひさ)し』

謙虚さこそが成長とその永続の秘訣です。

第5回中央式太極道総合演武会②  団体の部

先日に行われた伊勢神宮・神嘗祭ですが黒田清子様が祭主就任後、初の祭祀だったようですね。いよいよもって「禊雨」です。

 

いざ本番。

当日の午前はデッサン会(おって記述)。
デッサン会が終わるとすぐさま準備に取り掛かります。

第5回目ともなると仕度も準備も馴れたもの・・・・・・と言いたいところですが、さにあらず。
けっこうバタバタします。
私は音響機器の操作の練習をしたいのですが、いちおうチラチラとフロアを見るとアレはどうなったかな?コレはどうしたんだろう?と気になる処がありまして、統括に指摘。そうしたら今度は司会・進行がアレが無いコレが無いと私に言ってくる。すると司会・進行に他の会員さんが私は順番どうしたらいいの、どこに立てばいいのとわらわらと聞いてくる・・・・・・・。こんな感じです。

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Myぷれいす

一見、無造作な感じですが音源CD,進行表やタイムスケジュール、テープなどの備品の配列に
寸分の間違いもありません。
1ミリでも動かされると発狂する「分かるように置いている」アレです(笑)

 

開場寸前の実行委員は皆「あ”~~ッ!」みたいな感じです。
なので、ご観覧者の方々は早く来ていただいて手持無沙汰だとは思いますが開場前に突入されてくると現場が余計に混乱するのでオトナの配慮でご遠慮ください。

 

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代表挨拶 李鴻儒老師

そんなわけで代表挨拶もそこそこに状況が開始されたわけですが、会場の構造上、出入りがなかなか綺麗に決まらないのが悩みですね。ドヤドヤっとドアのあたりに集まって、ズラズラっと出てくる。いずれは舞台袖があったり、控室があったりする舞台でやれる日が来ると信じております。

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団体演武 その1「左右搬攔」のシーン

いわゆる「団体演武の部」はもっとも太極拳らしいですね。団体で型をやる、ただそれだけですがこれはこれでやってみると意外と良いものです。老若男女や体力を問わず、誰でも気軽に演武できるのがとても良いと思います。

 

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団体演武 その2 「摟膝拗歩」のシーン

今回は5クラスのうち、3クラスが「十字手まで」という演目。「十字手まで」というと、1番目から14番目という基本型のことを指します。時間も5分くらいで収まり、初心者から師範・老師まで対応できるとても良い段ですね。

IMG_4109a だ

 

団体演武 その3「左琵琶勢」のシーン

ただ、3回も「十字手まで」。

・・・飽きます?

さにあらず。意外にハプニングがあったり、立ち位置などで先生と生徒のやり取りが面白かったり、音楽の係の人が4回も演武に出てきたり(出たがりではない)、同じ内容では決してない妙味があります。

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団体演武 その4 「起勢」のシーン

その一方で団体演武に「五郎棍」を含めたのは新企画です。今までは個人の部だけでしたが、こうやって団体の部で観るとまた違った雰囲気が出たと思います。IMG_4114a だ

今回団体演武としては初登場の「五郎棍」。
スペースの関係上、四尺の棒を使っています。

 

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後半の「上步左蓋把」か「踢腿左挑棍」あたりでしょうか?

ちなみに「五郎棍」ですが、北方謙三の小説「楊家将」でもおなじみ、楊家の楊五郎延徳の名が冠されている棍術です。

 

団体の部が終わり、理事長挨拶と休憩を挟んで先生方の紹介に移ります。

IMG_4128a あいさつ

浅野博一理事長 挨拶

この時、一番手の司会が姿を消して二番手の司会にバトンタッチしました。副司会を導入したのも今回が初めてです。負担軽減もありますが、個人演武の支度のために必要でした。台本があったものの、ほぼぶっつけ本番で挑戦してくれた副司会のお二人、TさんとNさんには感謝です。

IMG_4059a きゅうけい

休憩中にあれこれ。個人演武の順番や音源の再確認。機材のセッティングも。
小林講師は個人演武の準備のために姿を消す。

③へ続く。

その①前置き

その③個人演武
実行委員会:統括からのコメント①
実行委員会:撮影・記録からのコメント②

第5回中央式太極道総合演武会① 前置き

太極拳 24a

 

去る10月15日に第5回中央式太極道総合演武会が開催されました。雨の中足を運んでいただきました観客の皆様方、そして演武していただきました会員各位には厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。

あいにくの雨となりましたが、これは「禊の雨」とも言えます。時を同じくして伊勢神宮の『神嘗祭』(外宮・内宮 15~17日)がありました。その年に収穫された新穀を最初に天照大御神にささげて御恵みに感謝するお祭りであり、神宮でも最も由緒深い祭典です。日本とそれを取り巻く情勢が風雲急を告げるこの時勢において、これから未来に歩を進めんとするための「禊の雨」であったと思っております。

私も同日に氏神の月次祭でしたが準備のために行けませんでした。よって、前もって心ばかりの品でお供え物をお願いしておきました。成功を祈るというよりは無事に開催できたことへの感謝です。

 

太極拳 八卦a

さて、今回は李老師を含めて33名の演武者によって様々な型が披露されました。日々の修練の成果を見せるため、新しい型を覚えるため、人前でやることに挑戦するため・・・様々な理由があると思います。もちろん緊張や不安も脳裏をよぎることでしょう。しかし、一たび舞台に立てば、最後までやり切る気力が湧いてくるものです。

もう演武会は5回目になりますが、舞台に立つことは上手くいくとか、失敗したとか、そういうことが問題ではありません。この不思議な「気力」(勢い)を自分の身体に湧き起らせ、それを感じてもらうことが大事かと思います。

かくいう私も今回の演武は失敗しました。ある意味においてもっとも気の入っていない演武だったかもしれません。

私は音楽をかける係と演武補助を掛け持ちしていて行ったり来たり。そして自分の番となり、自分で音楽をかけて武器を自分で抜いて演武し、終わったら自分で音楽を止めに行く。文字に書き起こせば何のことはないのですが、その瞬間は「なんで自分だけ・・・」という『我良し(われよし)』な思いに駆られていました。これは自我の悪い部分です。かつて仏陀の悟りを妨害した「マーラ」そのもの(苦笑)。そんな大それたものではありませんが、それを心のどこかで引きずったままやっていたら、型の順番が飛んで頭が真っ白になりました。
「やらかした・・・!」

この時にそういう気力というか勢いというか、そういったものに背中を押されて適当に型を繋げていくうちに元の流れに戻ることが出来ました。冷や汗をかいた瞬間には「我良し」な部分は吹っ飛び、幾分かはマシな動きになったかと思います。

思わぬところで「我良し」、つまり自我の魔物に憑りつかれてしまうとは今にして思えば己の未熟を恥じ入るばかりです。 人は情けないことに「経験しないと分からない」という悪癖を持っています。思えばこの程度で済んでよかったのです。今回は良き反省材料になったかと思います。

太極拳 いろいろ

決まりきった型を披露するだけのたがか演武会ではございますが、されど演武会。「型」というものは人間技の否定から入ります。自然成長的な人間技ではなく、新たに創出された武技によってその目的を達成しようという性質のものであり、創出された数多の中から「最も見事で最も応用が利く」と認められたもの。
そういった人間技に優る形態は数百年に渡る名人・達人の血と汗の結晶として我々の眼前に在り、またそれを我々が身をもって体得し、演武するということは「技の保持・継承・新たなる創出」の一環であることは言うまでもありません。

そういった過去から現在、未来へと連なる流れに身を置いているという実感を得るのもまた一興かと思います。

 

 

②へ続きます

 

その①前置き
その②団体演武
その③個人演武
実行委員会:統括からのコメント①
実行委員会:撮影・記録からのコメント②

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