転倒予防の基礎動作 2

転ばない身体を作る。
転倒予防の基礎動作の実際ですが、結論からいうと、太極拳ではほぼすべて含まれております。
というよりもそこまで複雑な動作でなく、本当にごく普通の動きです。
それだけ加齢によって衰えるということなんでしょう。

逆説的には、転ばない身体を作ることで老化を防ぐ意味もあると思います。

 

山梨大学 教育学部長の中村和彦教授によると、

転倒予防には幼児期から児童期に習得した基本的な動作を保つことが効果的。

トレーニングは筋力アップよりも「動き」の質を向上、維持させる内容が大事。

 

そこまで難しい話でもありません。

〇1歳までに覚える動作

寝返りを打つ
はいはいをする
座る
立つ
歩く

 

〇2歳程度から
走る
歩く
投げる

 

5歳程度
その基本的な動作が上手になる

 

その後は、歩きながらモノを拾う、捕って投げる等の「二つの動作を合わせて行える」。

高度な動きは20歳代前半でピーク。その後、緩やかに消失。

怖いところが、習得した順序を遡るように失い、二つの動きを合わせて行うのも困難になるといいます。

歩きながらモノを拾う際などに転倒しやすくなります。
他にも転倒どころじゃ済まないパターンもあります。
横から来るクルマを気にしながら道路を無理に横断する。
自転車(すでに複数動作)に乗っていて、障害物や人を避けられない。
階段が登れない(脚の上下動作と重心移動)。

 

ただし、

電車の席取りは誰よりも早い。

もっとも、これは二つの動作を合わせて行っていません。
扉が開く→走る→座る

これは「欲求動作」なのでほぼ考えずにできると思います。

 

 

 

太極拳はどちらかといえば中年~壮年層が将来的にそなえて身体操作を維持しつつ、
同時複数動作を三つも四つも合わせていこうとする過程において、
動きの質を限りなく高めていくことを目標とするのが良いかと思います。

別に戦うだけが能ではありません。
やりたいことをやりたい時にやれるための身体を保っておく、ですね。

 

太極拳の場合は動きの根幹・根元に「呼吸」がありますので、
質が高まれば高まるほど、全身への酸素の供給量が増えます。

24時間常に呼吸していますので、最も根元的な生命活動であることは言うまでもありません。これの質を高めることで心身ともに良い影響を与えることは不可能ではありません。
物理的な無理がかかりにくいスロートレーニング、自重を利用した体幹の強化と並行して進めることでより深く、健康と美容に良い影響を与えることができるでしょう。