腸は第二の脳

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明治頃の剣道。とにかく「肚」です。

 

太極拳にしても八卦掌にしても、一にも二にも「腹、肚、はら!」です。

老師も師範も、腕は腹から動かせ、腹から動け、腹から落とせ・・・!

(初心者の方は心の中ではナニワケノワカラナイコトヲイッテヤガンダイとお思いかもしれませんwww)

また、形意拳のうち五行拳・横拳(おうけん)は「土気」なので「腸」以外の何物でもありません。

(※木=肝臓、火=心臓、土=腸、金=肺、水=腎臓)

太極拳・八卦掌では・・・というよりも、武術では脳が要らないんじゃないかというくらい、腹を強調しますね。

※脳は意外に不器用で、力まないと思うと力んでしまうことも多々あります。さらに、実は脳は異常に騙されやすい・惑わされやすいという欠点があります。それを利用した技の数々(笑)。
いきなりですが「脳」と「腸」って、関係あると思いますか?

 

脳と腸の関係性についての、ひとつのデータです。

 

カルピス由来健康情報室

ストレスにより生じる不安感、不眠、腹部症状などのお悩みに

「C-23ガセリ菌」の有効性データ

 

 

生物の進化過程においては、実は腸の方がはるかに先輩なんですよね。脳なんて後輩もいいところです。

我々動物は「従属栄養生物」という括りでまとめられています。要するに、生きていくために必要な栄養を外界から食物を通じて獲得しなければならない宿命にあります。摂取した食物を消化吸収という作用によって取り込むわけですが、それを行うための構造を環境に合わせて進化させ、ヒトでは複雑で大きな消化器系が発達しています。
それは内分泌器官でもあり、かつ食物という「異物」から身を守るために重要な免疫器官でもあります。

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それは要するに「一本の管」だったわけですが、初期多細胞生物である「カイメン(海綿)類」はその管に海水の流動を促すことで、効果的に海水中の微生物やミネラルを吸収することが可能になりました。

それ以降、そのポンプの内側を腸(小腸・最初の内臓)として完成させ、次第に腸を進化させ、同時にその周りに神経系や循環器系の組織を張り巡らせて行きました。
現在、我々の身体の中で機能している心臓も脳も、元は全て腸から進化した器官です。

第二の脳」と呼ばれる腸管神経系が形成される機構をマウスで解明

 

という具合に、腸にまつわる神経系も脳神経系に勝るとも劣らないくらいの細胞集団ということです。

実際、小腸をただの筒として見るとその表面積は0.3平方メートルくらいですが、内側の絨毛まで含めた小腸の総面積はテニスコート一枚分にも及びます。

 

健康系のサイトや情報でドーパミンやセロトニンといった用語を見たことがあると思います。それらは脳に「幸福」を感じさせる物質だといわれていますが、それらはもともと腸内細菌の伝達物質だそうです。
あとで「脳」ができたから、一部を脳に渡しただけということのようですね。
そういうわけで今でも脳内伝達物質といわれるセロトニンやドーパミンはみんな腸で作られています。セロトニンはいまでも腸のなかに90%ぐらいあり、一方の脳にはたった2%しかありません。その2%のセロトニンが少なくなると、鬱病になるという具合です。

 

先述したように「脳」は騙されやすいことと関係していますが、自分が消化吸収に直接かかわっているわけではないので、自分の報酬系(自身に快楽を感じさせる神経系)さえ満足すれば、体に悪いものでもなんでも入れてしまおうとしてしまいます。 脳は、一時的にストレスを解消するために快楽を求めてしまいます。
脳はひとたび報酬系を満たされると、もう止まらなくなります。例えば、ポテトチップスなどを食べると快楽系、報酬系が刺激され、快感を得ます。脳から快楽物質が出て、ストレスが解消した「ように」感じるわけです。

一方で「腸」は真面目ですから(笑)、免疫を高め、ストレスを取るようなタンパク質や野菜などを摂取して欲しいのです。しかしながら脳は一時しのぎばかりに反応してしまいます。ですから、脳と腸が同じストレスを受けても、脳はその場の快楽で逃避。腸は、それを処理しようと必死で稼働する。そういうあたりで反応が異なってくると言います。

 

 

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悪玉菌だけでもダメだが善玉菌だけでもダメ。
陰陽のバランス関係で成り立っているのもひとつの特徴。

 

腸内細菌(腸内フローラ)の話は割愛しますが、太極拳などではとにかく腹から動かすことに終始し、よくいう「丹田」も腸のあたりにある仮想臓器です。八卦掌もひたすら肚で走圏します。

「ペンギン歩き」と通称している腹から足を動かす基礎練習のみを毎日2時間、半年以上続けた人もいますが、その人はアトピーも改善したという報告を師範から聞いております。腸を刺激することで適切な腸内環境が維持され、免疫系などがスムーズに働くようになったのではないかと推測しております。