槍の使い方

ビミョーな盛り上がりを見せる「戦国時代の槍の使い方」について。

「槍は叩くもの」というのは知っておりましたので今更感はありますが、実際に「検証」となると興味深いものです。

 

NHKテレビ「戦国へー、ほー」1月3日10:40~放送、の取材。槍は叩くもの(実は叩いて突く)をテーマに、鉄具足を叩いた場合を実験。戦国時代の槍の柄は堅い木を心材に周囲に竹を巻いて、シナリと強度を出し、表面を漆などで仕上げた武将用の持ち槍を竹職人さんに復元しもらいました。 pic.twitter.com/E4zfwoGbIN

 

上記のサイトから検証動画を閲覧できます。
甲冑がへこんでいますが、本格的なものではなさそう。

 

 

 
いずれにせよ槍でも棒でも、迂闊に胴を突くと(相討ち覚悟なら)あらゆる方法で確保されてしまう可能性が高いです。また、頭部・頸部はそうそう当たるものではありません。

叩いて叩いて、止めで刺す、というのが一般的な見解でしょうか。

もっとも、槍自体は種類が多く、用途によって形態の違いが多いです。集団戦での長柄の槍。馬上の槍。室内戦や携行用の持鑓。変わったところでは管槍(扱くための管がついている)や有名な宝蔵院の鎌槍があります。

状況は戦場、対多数、一対一・・・と多様ですし、槍そのものの武術的なノウハウも多くが江戸期以降のものです。
戦場での集団戦なら横に振り回せば味方に当たりますし、宝蔵院流槍術ではそこまで目立って叩かないです。

まだまだ研究・調査の余地がありますね。

参考 スポーツチャンバラの槍

こっちは叩いたり振り回したりはしません。

 

槍の使い方の結論はでておりませんが、このような動画を見ていて間違いなく思うことがあります。

剣はともかく槍が欲しい所だな
槍の長さは恐怖を薄れさせる
農兵でも三間半槍持てば武者を殺すわ

 

太極拳drifters002_mini

『ドリフターズ』平野耕太 少年画報社より織田信長の台詞

そう、恐怖心のコントロールです。

私だって相対すれば正直、怖いです。怖くないわけがない。

「自分が傷付かない」というのは落ち着いて攻撃できるのです。リーチは重要です。
※せめて練習では相手に飛び込みましょう(笑)

 

 

信長は実際に三間半(6.5m)の槍を用意して兵に持たせています。当時は一間半(2.7m)が主流でしたが、それを覆したわけです。もちろん「集団戦法」も導入しています(簡単に言うと隊列を組ませて面として当たらせる)。

 

 

 

甲冑が軽そうなのでけっこう軽快に動けているような気もします。

しかし。
あー・・・・・・こんなの見ているとイライラしてきますね。まだるっこしい。
やはり「火縄銃」は偉大です。このような停滞状況を一掃できれば楽です。信長もそうだったんじゃないでしょうか。

※そういう点では、戦国の大名や重臣クラスの視点では、個人レベルの「武芸・武術」というものがどうでもイイものということです。それを兵士に教えたからと言って、戦局を決定的に左右するほどの代物ではないからです。江戸期に入って、柳生家が(相当)頑張ったので、武士のたしなみとして生き残ったと言えるでしょう。

 

鉄砲は己からは恐怖心を取り除き、相手にはとてつもない恐怖を与える、素晴らしいモノです。

ただし、拳銃程度では、人間はなかなか死なないのです。動きを鈍らせることはできますが、即時停止は難しい。また、対多数になってくるとどうなるか。弾丸数にも限りがあります。

やはり何であっても考え無しに依存しきるのはわが身を滅ぼすということですね。