棒の長さについて

技の精密度を高めたり、軸や身体能力の向上を目指す武器術の講座やクラス(型)、棒推手など考案中につき、クラスの合間にちょっとずつ教えていたら、会員さんの間で武器術の人気が高まってきています。

 

そこで「どういう長さがいいのか?」
・・・という質問があり、意外とどうしたものかと思案中です。

 

個人的には鍛錬も兼ねて長い方がイイ!ですが、
いきなりそこまで言えません。(振れる場所も限られてますし)

 

棒術、棍術といっても「棒」の長さや太さは流儀・流派により千差万別で、統一されていません。

「棒術」と一口で言っても、
A:本当にただの棒の使い方の流派
B:薙刀や槍が折れた想定の棒術、又は刃を付けると槍や薙刀になるような棒で
代用して稽古してるが、実は薙刀や槍を教えている流派(刃がないのに刃筋を重視)
C:柔術の体作りの流派(棒対棒で同じような動作をしている流派はこれ)

このように、目的によっていろいろです。

中国武術の場合は武器は「手の延長」なのでそういう意味では何でもアリなのですが、
いちおう棒(棍)が武器術の始めということで、武器術の基本という位置づけがなされています。

 

とりあえず江戸時代には捕り手の得物として「6尺」が凡その基準となったといわれています。
※明治から戦前にかけて当時の日本人の平均身長に合わせて決められたという説もあり。

ただ、古流においては棒の長さを太刀合(たちあい)、馬上、槍合(やりあい)等々、敵に対峙した時の間合により、
六尺、六尺五寸、七尺と使い分けて習練する技術体系もあり、本来的にはそれが望ましいでしょう。

また、両手で扱うことが肝要なので、そういう意味ではそれなりの長さがある方が良いでしょう。

 

使用する棒の長さはだいたい、
『間棒(けんぼう)or六尺棒』
6尺・約180cm前後、直径は八分(約2.4cm)~一寸一分(約3.3cm)のもの。

『杖(じょう)』 4尺・120cm前後のもの。

『半棒』 3尺・90㎝前後のもの。
『カリスティック』 約2尺・60㎝前後のもの ※フィリピン武術
『八寸拉ぎ』 24㎝前後。

 

また、別の言い方では、

棒術では「身長+15㎝」
錫杖では「身長+8~9㎝」
杖の定寸は「4尺2寸1分(127.6㎝)」
径は8分(約24ミリ)から9分(約27.3ミリ)

 

武道具店で買うもよし、ホームセンターで買うもよし。
後者だと材木からも選べますし、農機具(鍬の柄など)からもチョイスできます。

 

武道具としての材は白樫がほとんどですが、本当の赤樫は少ないようですね。
アデク、ハマシタン(浜紫檀)、クバ、籐などの稀少材もあります。

 

ちなみにですが、神社の授与品としての棒、棍は残念ながら無いようです。

木刀ならあるんですけどね。