きれいなバラにはトゲがある 八卦掌


八卦掌。

日本においては1959年、王樹金老師が初めて公式に教授したことでも知られ、松田隆智が知名度をあげ、2000年初頭にちょっと流行った・・・かな?という武術です。ここ最近では映画「グランドマスター」でチャン・ツィーが八卦掌の伝承者を演じたのが記憶に新しいです。

女性のしなやかな身体の動きに適していることもあり、女性が演武をするとたいへん見事な武術ですね。太極拳に比べると「伸ばす」「ねじる」「歩く」といったシェイプアップには最適な動きを特に練習します。歩き方の練習、鍛錬は「走圏」と云いますが、ある意味「功夫ウォーキング」といったところでしょうか。

太極拳 八卦2

 

殴ったり叩いたり突いたり蹴ったりする動きはありません。ねじる、伸ばす、推す、下りる、上がる・・・一見、武術には見えない動きばかりですね。伸びあがるかと思えば、急降下。右にいるかと思えば、すり抜けるような感じで左にいるような、千変万化の動きを学びます。

ここぞと言う時にチラリと見せるバラのトゲ。また、相手の身体自身を盾とする。こういう古武術的な趣もありますね。

 

常に歩くようにゆったりと変化する動きは、しなやかな女性のほうが適していることは言うまでもありません。もともと筋力に頼らない点から見ても「女性の身体の可能性を引き出しやすい武術」と言えるでしょう。呼吸がゼェゼェするような練習はないですし、叩かれてイタイといった鍛錬法もありません。気軽にできて、自分の身体の可能性を発掘していけると思います。女性の可能性は、女性である小林講師から伝え、教えていくのがいちばんだと考えておりますのでまったくの未経験者でも心配ありません。

太極拳 純陽

通勤ラッシュを華麗にスルーしていけるのって素敵だと思いませんか?

 

 

 

もうひとつの側面として。

八卦掌は「ひねり」を重要とし、転身時に足首からの扣歩(こうほ)から、ヒザ、腰、ヒジ、腕、掌へと、順次に全身を捻ってリラックスさせ、つぎの体勢に移ります。このようにまったく左右対称の型を練習します。

極限まで右に捻り、また左へ捻る(もちろんリラックスを伴って)。

深い呼吸がしっかり伴っていれば、これだけで整体的な効果もあるのではないかと思います。橋本敬三氏(医学博士・故人)が創始した「操体法」とよく似ているから言うわけじゃないですけど、歪んだ体から正体に矯正するための動作として近しいと考えます。

太極拳 八卦『大鵬展翔』のうち「行歩撩衣」